帝国データバンクの『全国企業「後継者不在率」動向調査(2022)』によると、2022年の事業承継における先代経営者との関係性(就任経緯別)は『同族承継』の割合が前年38.7%から34.0%に下降し、親族間の事業承継割合は急減しました。
これに対して、親族外の承継では、横ばい傾向にあった血縁関係外の役員や従業員の登用による『内部昇格』が前年31.4%から33.9%に上昇しています。
また、近年増加傾向にある買収や出向を中心とした『M&Aほか』の割合は20.3%と調査開始以降初めて20%を超えました。
このように脱同族化の動きが加速し、M&Aが普及しつつあります。この背景には、M&Aは事業の継続や成長につながる事業承継の有効な手段であると浸透してきているとともに、中小企業のM&Aの環境整備が進んでいるということが影響していると考えられます。