~後編~ 相続のプロが解説!「年末年始に家族で相続について話すメリット」
2023.11.08
相続・事業承継
財産を少しでも効果的に子や孫などに引き継ぐためには、生きているうちから相続対策を行うことが大切です。生前贈与は、その対策の一つとして活用されています。今回は、生前贈与の内容とメリット、生前贈与について事前に家族で話し合う必要性などを説明します。
遺産相続トラブル回避で最も効果的なのは【事前に生前贈与について話し合う】こと
生前贈与を活用し相続財産を減らすことで、相続税を節税することができます。
また、特定の人に引き継いでほしい財産があるときには、確実にその財産の所有権を移転することもできます。
財産の贈与の仕方によって不満を感じる人が現れる可能性があるため、生前贈与を円満に行うためには、事前に家族で話し合っておくとよいでしょう。
財産の継承に対する考えや希望を家族間であらかじめ話し合うことで、納得感を高め、相続に関する意思を共有し理解できれば、相続トラブルは起きにくくなります。
家族や親族が自然に集まる年末年始などに、生前贈与や相続について話し合う機会を設けることをおすすめします。
生前贈与の利用にあたっては、税制改正の動向にも注意する必要があります。
暦年課税を選択し贈与した財産については、原則として相続時に相続税はかかりません。
しかし、相続人が相続開始前3年以内に生前贈与を受けていた場合は、その財産の贈与時の価額が相続財産に加算されます。
令和5年度税制改正によりこの生前贈与の持ち戻し期間が、現行の相続開始前3年以内から相続開始前7年以内と延長されることになりました。
ただし、この改正が適用されるのは、2024 年1月1日以降に行う贈与から対象であり、それ以前の贈与については、たとえ相続開始前7年以内であっても加算されることはありません。
生前贈与は相続対策として有効な方法です。上手く活用してその効果を得るためには、家族で話し合い、将来の税制改正リスクも考慮し早めに対策を行っていきましょう。
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~前編~ 相続のプロが解説!「年末年始に家族で相続について話すメリット」