~前編~ 2024年4月から空家は過料など罰則の対象に!「空き家状態の不動産を相続した場合 その活用方法や対策方法は?」
2023.11.15
相続・事業承継
両親が亡くなった実家に、ほかに住む親族がいない場合など、空き家となった実家を相続することがあります。しかし、不動産は空き家のまま放置しておくと、さまざまな問題が発生します。今回は、空き家の放置により生じるデメリットとそれを解消する対策について紹介します。
空き家を放置している場合のデメリット
不動産を所有している場合、所有者が居住していなくても、土地や建物は原則として固定資産税や都市計画税の課税対象となります。所有者は毎年これらの税金を納めなければなりません。
固定資産税の税額は固定資産税評価額に標準税率の1.4 %(自治体により異なる場合があります)を、都市計画税の税額は固定資産税評価額に最高0.3%(制限税率)を乗じて算出されますが、住宅用地については固定資産税の特例が適用され、減税されます。
具体的には、小規模住宅用地(200 ㎡ 以下の部分)は課税標準額について、固定資産税が1/6 、都市計画税が1/3 に軽減され、一般住宅用地(200 ㎡を超える部分)は固定資産税が1/3 に、都市計画税が2/3 に軽減されます。
しかし、空き家の状態で所有し、適切に管理せずに放置した場合には『 特定空き家』 に指定されることがあります。
特定空き家の土地にはこの住宅用地としての軽減措置が適用されないため、固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍に税負担が増えることになります。
また、空き家は老朽化の進行により家屋の資産価値にマイナスの影響があるだけでなく、台風などの自然災害での倒壊の危険性も高まります。
さらに、空き家には放火などの犯罪やトラブルが起こるリスクがあり、管理の状態次第で所有者に賠償責任が生じることもあります。これらの理由から、空き家の放置は社会問題となっています。
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2024年4月から空家は過料など罰則の対象に!「空き家状態の不動産を相続した場合 その活用方法や対策方法は?」~後編~
~後編~ 2024年4月から空家は過料など罰則の対象に!「空き家状態の不動産を相続した場合 その活用方法や対策方法は?」